差別と区別、という言葉が嫌いだ。 そんなのは本質的に一緒だと私は思う。
もしもこの世界が誰かの創作なのだとしたら、それはちょっと無理があるでしょうといいたくなるようなことは山ほどあります。
変わりたいのに、変われない。 私の人生はずっとそんな感じだと思っていた。けれど、最近改めて考えてみると、それはいささか正確ではないのではないか、と思い至った。
みんなちがって、みんないい。 金子みすゞは言うけれど、そもそも私はその“みんな”の外にいるのではないか、という感覚が拭いきれない。
日曜の昼過ぎ、本宮から家に呼び出された。好きな男に振られたらしかった。
私は昔から本を読むのが好きだった。物心ついた頃にはすでに人よりも本との触れ合いを好み、やがて「人見知り」という不治の病を発症した。以来、私に友人と呼べる存在ができたためしはない。その現実から逃れるために私はさらに本の世界へのめり込み、まっ…
高校1年の夏だった。以前から恋愛相談に乗っていた男の子が、付き合っていた女の子と別れた。